▶写真は「やきとり弁当(小)」(520円)。味は定番の「タレ」です。ほかに「塩」、「塩だれ」、「うま辛」から選ぶことができます。
Things to Do
根室でしかできないDEEPなこと
根室で迎える、
日本でいちばん早い朝。
日の出を眺めて、
朝ごはんには出来立ての
やきとり弁当を。
#やきとり弁当 #ローカルフード
日本でいちばん早く朝日を迎えるまち、根室。本土最東端に位置する納沙布岬では、その日本一早い朝日に出合えます。さらに根室のローカルコンビニであるタイエーには、地元の人々に愛され続ける名物「やきとり弁当」が。朝日と朝ごはん。根室ならではの朝の時間をお届けします。
※記事の内容は2023年時点の情報になります
Contentコンテンツ
出発は深夜。納沙布岬で、日本一早い日の出を眺める
目覚めたのは夜中の3:00。この後に出会える景色へのワクワク感が眠気を上回り、不思議と目はぱっちり。真っ暗な中で支度を済ませ、まだ静かな根室の街を出発します。 街中から納沙布岬までは車で約40分。海沿いの道を走っていきます。日の出の時間も近づき、空がだんだん白んでくると、一面雲に覆われているのがわかりました。綺麗な朝日は見られるのか、不安を抱えつつも岬へと向かいます。
納沙布岬に着いたのは4:27。既にちらほらと人が集まっていました。雲の隙間から見えるのは、水平線に向かって続く青からオレンジへのグラデーション。その空を背景に建つ、真っ白な納沙布岬灯台と、飛び交うカモメの黒い影。深呼吸をすると、早朝のひんやりとした空気と共に海風のしょっぱい匂いを感じます。この日の日の出時間は4:41。時間が経つと共に、オレンジがだんだんと濃く、眩しくなっていきます。打ち寄せる波の音を聞きながら、雲が晴れるのを願って待ちました。
そして日の出の瞬間。頭上の空は晴れてきたものの遠くに広がる雲は厚く、水平線から顔を出す朝日は見ることが出来ませんでした。それでも待ち続け、4:47。ようやく朝日が姿を現しました。深いオレンジの中で白く輝く小さな球体。雲も照らされ、一部が淡い橙色に染まっています。思わず感嘆の声が漏れ、しばらく眺めていました。
写真では何度か見たことがある、納沙布岬の日の出。けれど五感と共に味わうその景色は、深く記憶に刻まれました。
朝ごはんにはやきとり弁当を。根室名物に込められた思い
いつもより早く目覚めて動いていると、だんだんとお腹が空いてくるもの。そんな早めの朝ごはんの調達にぴったりなのが、根室のローカルコンビニのタイエーです。根室市内4店舗のうち、西浜店は24時間営業のため、日の出を眺めた直後でも小腹を満たすことができます。
そしてこのタイエーの名物がやきとり弁当。ごはんの上に海苔、そしてタレを絡めた豚串を載せたシンプルな弁当ですが、大きな特徴はその提供方法。注文を受けてから一つひとつ豚串を焼き上げ、出来立てを提供しているのです。実はこのやきとり弁当は、函館にあるローカルコンビニ「ハセガワストア」が発祥。遠く離れた函館の名物が、なぜ根室でも食べられているのか。そのきっかけには、根室の人々の生活をより豊かにしたいという、タイエーの思いがありました。
▶西浜店の真ん中には大きな焼き台が設置されています。
▶豚肉とねぎが交互に刺された豚串を、一本ずつ丁寧に。店内には香ばしい匂いが立ち込めます。
タイエーの創業は昭和6年。始めは小さな食料品店として開業しました。現在のコンビニとしての経営を始めたのは、3代目社長の田家徹さん。コンビニがなかった根室で「地域の人が便利に使えるコンビニエンスストアを作りたい」と考えていたところ、函館のローカルコンビニである「ハセガワストア」の情報を聞きつけます。すぐに訪ねて店舗を見学し、その日はハセガワストアの創業者である長谷川文夫さんと夜中まで語り続け、経営について教わったそう。さらに「本当にコンビニをやるのであればおいで」と誘いを受け、ハセガワストアで田家社長自ら研修。3ヵ月間みっちりと、経営とやきとり弁当について学んだ後、根室へ戻り、昭和63年にミニスーパーとして「フードストア田家」をオープンしました。その時にハセガワストアから許可を受け、タイエーでもやきとり弁当を販売できることとなったのです。 こうしてのれん分けとして始まった、タイエーのやきとり弁当。店内に焼き台を置いて出来立てを提供するスタイルも、ハセガワストアから教わった作り方そのまま。今でこそキッチンを併設したコンビニは全道各地にありますが、当時の根室では画期的な取り組みだったと言います。いつでも気軽にあつあつのおいしさを味わえるタイエーのやきとり弁当は、根室の人々に重宝され、根室でも名物として広がっていきました。タイエーは現在、千島本店、曙店、西浜店、市役所店の4店舗があり、うち市役所店以外の3店舗で、出来立てのやきとり弁当を味わうことができます。
根室の人々の生活を思う気持ちから生まれたタイエー。注文ごとに作り上げるやきとり弁当にも、その熱い思いが詰まっていました。
Information
インフォメーション
タイエー西浜店
根室市西浜町3-10
電話番号 0153-29-2400
営業時間 24時間営業
定休日 なし
根室でしか味わえない、朝の時間
日本でいちばん早い日の出を迎えて、出来立ての弁当をいただいて。根室には、ここだからこそ過ごせる朝の時間がありました。 旅の時にはついゆっくりと寝てしまうことも多いですが、またあの朝日を見るために、早起きをしたいと思います。きっと今回とは違う空の色、雲のかたち、海の匂いに出合えるのでしょう。そして心が満たされた後は、やきとり弁当でお腹を満たす。根室の魅力的な朝の過ごし方を見つけました。
Related Articles
#ネイチャークルーズ #バードウォッチング
#お祭り #海鮮グルメ #根室の魅力
#氷下待網漁 #冬 #風蓮湖